vol. 15 「嫁」と「姑」 いつの世も…
「息子夫婦が離婚することになりそうです。」
相談に来られたのは会社を経営する60代前半のNさん。
「離婚になれば財産分与で嫁にお金を持っていかれるのがもったいないんです。
今回の離婚の原因は“息子”ではなく“嫁”にあるはずなんです。
嫁に男がいるに決まっています。証拠をとってください。」
姑さんであるNさんの依頼でお嫁さんの行動調査を開始しました。
「絶対に男がいるはずですからね。しっかり頼みますよ。」
調査中も姑Nさんの顔が目に浮かびます。
しかし お嫁さんの行動は特に怪しいところもなく、それどころか 家事に幼稚園の子供の世話に毎日一生懸命のお嫁さん。
帰りの遅いご主人の留守をきちんと預かって地区の草とり作業に 幼稚園のPTAの行事にと問題行動ゼロなのです。
「おかしい。そんなはずはないです。もう1週間嫁を見てください。絶対にしっぽを出しますから・・・」
しかし 結果は同じく、模範的な主婦の生活を送るお嫁さんでした。
「お嫁さんはご覧の通りの結果です。しかしながら 息子さんに特定の女性がいることが今回の調査で判明しました。」
その報告を聞いた姑Nさんのがっかりした表情が忘れられません。
「息子に“女がいるんですか・・・」
席を立つ姑Nさんが席を立つ際に言われた言葉です。
「ありがとうございました。なんだか悔しいですね。」
「嫁」と「姑」この関係はいつの世も複雑なのです。
《 朱雀大路貴美香 》
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