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File16 実録 猥褻ストーカー男

 


氏   名 : 伊藤 ○○ 

               (以下、対象者と記す。)

年    齢  :  29歳

住    所  :  福岡県太宰府市

職    業  :  塗装工

 

 

今回の依頼者は20代前半の女性(以下、女性Aと記す。)である。

強引に猥褻行為を行い、執拗に交際を迫る男性がいるので助けて欲しいとの事。

 

詳しい内容は以下の通り。

 

9月某日、女性Aが車輌にて福岡県内の車道を移動していた所、ある一台の車輌に後をつけられていると感じた。

怖くなった同女性はその車輌をやり過ごそうと思い、周辺に所在するコンビニエンスストア駐車場に車輌を停車し、 店内にて様子を伺っていた所、不審車輌も同店駐車場に停車。

車輌より対象者が降車する。

対象者が店内に入った為、女性Aは同店を出て、車輌に乗り込み同店を出ようとした所、対象者が女性A車輌の進行を妨げる様に近づく。

女性Aは一刻も早くその場を立ち去りたかったのだが、発進すると対象者の足を轢いてしまう恐れがあった為、運転席側窓を開け、注意を促そうとした所、対象者は「遊びに行こう」等と声を掛け、その後、車内に手を伸ばし女性Aの胸部を執拗に触る等の猥褻行為を行う。

女性Aは恐怖を感じ早く解放されたいと思い、言われるままに対象者に自宅住所と携帯電話番号を教えたのだが対象者は「嘘をついているだろう」といって女性Aに自宅まで案内させる。

女性A宅に到着後、対象者は同宅に入ろうとしたが、何とかこれを拒否した。

しかし、その日以降、頻繁に電話やメールが掛かり、耐えかねた女性Aは携帯電話の使用を停止し、今日に至る。

話の内容を伺い、今後、重大犯罪に発展しかねないと判断した我々は、女性Aと協議し、対象者を福岡市内のレストラン駐車場に呼び出す事にした。

万が一女性Aに危険が及びそうになった場合、我々が現場で対応する手筈になっている。

対象者との待ち合わせは10月某日 午後7時30分。

調査員は待ち合わせ場所であるレストラン周辺に待機し、対象者の到着を待つ。

対象者の運転する車輌が、十数分送れて待ち合わせ場所であるレストランに到着する。

 

(レストラン駐車場に入る対象車輌 赤色のワゴンR)

 

 対象者が車を停め、女性A車輌の助手席に乗り込む。

 

 

乗車後の対象者は、悪びれる様子もなく一方的に会話を始める。

女性Aは消え入りそうな声で受け答え、動揺し、怯えている様子が見受けられる。

数分後女性Aが意を決し、対象者に話し始める。

 

(会話の内容を一部抜粋する。)

 

女性A 「話があって、来てもらったんですけど・・・友達になる気もないんです。だからもう来るのも連絡するのも止めて欲しいんです。」

怯えながらも、ゆっくりと言葉を選びながら話す女性A

対象者 「あーだけぇ、今日だけって事?」

女性A 「はい・・・だから今日は話の為にちょっと・・・呼んだんですけど・・・。」

対象者 「え、何で?」

女性A 「・・・前にも言ったように彼氏もいるんですよ。」

対象者 「それは分かっとるよ。」

女性A 「だから・・・・・・」

対象者 「まあ、最初はナンパみたいな感じやけどさ・・・」

女性A 「無理やり胸とか触ってきたりしたじゃないですか。」

対象者 「あーまーそれはね。」

現在時、対象者は女性Aに対する強制猥褻の事実を認める。

女性A 「そういうのもあったから。今日はっきり言おうと思って、来てもらったんです。」

対象者 「じゃあもう今日どこにもいかんと?」

女性A 「はい・・・・・・・。」

対象者 「はぁ?まじで?俺なんの為に出て来たとそしたら。」

 

(はっきり断わられる為です。)

 

女性Aは再三、断る旨を対象者に伝えているにも関わらず聞く耳を持たないといった様子である。時折、強い口調を交えつつ、女性Aに話しかける

対象者 「じゃあそれじゃあ俺馬鹿やん。ここまで来たの。」

対象者 「俺、あんぽんたん?」

女性A 「はい??」

対象者 「俺、あんぽんたん?」

女性A 「・・・じゃないんですけど。」

(ストーカーです。)

これ以上話してどうしようというのか・・・。

この後、数十分間、対象者は自身の都合ばかりを話し始め、仕切りに女性Aに駐車場を出て、自分の車でドライブに行こうと言い出す。

対象者 「めっちゃ馬鹿みたいやんここまで来てから・・・」

対象者 「一時間位やったらよかろうもん!!そこら辺ぷらーとドライブしてね。

俺的にはもうちょっとこう話したい気分があるけんさー。」

対象者 「・・・・・一時間位よかろうもん!だってここまで来てマジ馬鹿みたいやん!なんかそれやったらマジでムカムカするなんか!!」

この後数十分対象者は一方的に話し出し次第に語気も荒くなる。

断り続ける女性Aに対し、執拗にドライブに連れ出そうとする。

対象者 「何がそんなに嫌と!?俺、馬鹿にされたまんまやん!ずーっといやちょといやちょっとて言われるとそっちのほうが段々腹立ってくるけんさ!」

対象者 「馬鹿にされとるとよ。だって。えらい。ねぇ?分からんねぇ三十分楽しく会話させて。いや?・・・いや?何を考えようと今?」

女性A 「断ったら・・・・何かされるとか・・・思うんですよ。」

対象者 「いや、断ってこのまま帰ったら分からんって!でも後は分からんって自分でも分からんって俺は!!!」

完全に脅迫である。

 対象者 「よかろうもん!はっきりしいや!!」

はっきり言っても聞き入れないのはお前だ。

女性A 「・・・・・・断りたいんですけど・・・。」

対象者 「俺、女にここまでコケにされた様な事あんまないけんさー。何するか分からんよ!!マジで!!」

 

(女性Aに詰め寄る対象者)

 

身の危険を感じた女性Aより合図を受けた我々は、女性Aの乗車する車輌に駆け付ける。

2人に車外に出てもらい話をする。

 

(対象者を車外に呼び出し、女性Aも交え話し始める)

 

平成の裏仕事人『風』 「自分のやっている事はどういう罪に該当するかわかるか?」

先程までの高圧的な態度とは一変し、我々の問い掛けに応じ、小声で答える。

予想もしなかったであろう事態にかなりの動揺が伺える。

 風 「貴方のやった事は、強要、脅迫そして強制猥褻、わかる?」

その後、対象者は、女性Aに対して、猥褻行為を行い脅迫し交際を強要した事を認めたが、反省の気持ちが無いのかなぜか薄笑いを浮かべる。

 その後重ねて、女性Aの気持ちを代弁し、強制猥褻行為での刑事告訴、損害賠償等の裁判も辞さない姿勢である事を伝えると、対象者は、しぶしぶ女性Aに対し、土下座し謝罪する。

 

(女性Aに対し謝罪する対象者)

 

その後、レストラン内に場所を移動し、女性A同席の元、交渉を始める。

我々は、対象者に自身の行っている行為によってどれだけ女性Aが恐怖を感じているかを再度説明する。

 

 

自身の行った不法行為を認め、今後一切接触を絶つ旨の誓約書を書いてもらう事にした。

 

(誓約書を書く対象者)

 

対象者は書き上げた誓約書を朗読した上で、内容を再度確認し指紋を捺印する。

 

誓約書

 

 

我々は交渉を終え、女性Aと共に同店を出る。

 

 

相手の感情が自分の思い通りにならない事に感情的になり、猥褻行為や脅迫を以って相手を支配しようとする捻じ曲がった愛情表現しか出来ない対象者に哀れみさえ感じる。

今回のケースでは最悪の事態は未然に防がれたが、今後こういった事件が増える事も予想される。

こういった重大犯罪にも発展しかねない事件を初期のうちから対策し防止する、これも我々探偵にしかできない社会貢献ではないだろうか。

 

 

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